“ふゆきとどき”の漢字の書き方と例文
語句割合
不行届100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「——おゆるし下さいませ。お留守中の不行届ふゆきとどきから、あのように叡山の衆を怒らせたのでございます」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
些細な不行届ふゆきとどきにすら請人を呼び付けてキュウキュウ談じつけなければ腹の虫がなかったのだから、肝癖かんぺきの殿様の御機嫌を取るツモリでいるものでなければ誰とでも衝突した。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
あいにく宅は普請中でございますので、何かと不行届ふゆきとどきの儀は御容赦下さいまして、まず御緩ごゆっくりと……と丁寧に挨拶あいさつをして立つと、そこへ茶を運んで来たのが、いま思うとこの女中らしい。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)