“ふところえず”の漢字の書き方と例文
語句割合
懐中絵図100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
途中、街道の古びた草紙屋で見つけて買い求めたのは、一冊の懐中絵図ふところえず——その頃、まま版行された道中細見さいけん、あるいは、御府外名所手引てびきなどのたぐいでありましょう。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
のろのろと往還おうかんする牛飼うしかい、野菜車、馬子まご、旅人、薬師詣やくしもうでの人たちの中に交じッて、平坦へいたんな街道を歩みながら、その懐中絵図ふところえずをひろげて見ましたが、高麗村という名は見当らない。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)