“ふせがね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
伏金33.3%
伏鉦33.3%
伏鐘33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すぐ膝の前で力籠めて伏金ふせがねを叩いてる半白の僧侶が、鋭い響によく鼓膜を痛めないものだと、彼はその時不思議に思った。——ガチャリ、とただ一度の響だった。
幻の彼方 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
遠野郷には八ヶ所の観音堂あり。一木をもって作りしなり。この日報賽ほうさいの徒多く岡の上に灯火見え伏鉦ふせがねの音聞えたり。道ちがえのくさむらの中には雨風祭あめかぜまつり藁人形わらにんぎょうあり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
伏鐘ふせがねの重三郎といいましてね、上総姉崎かずさあねがさき漁師りょうしの伜で、十七のとき、中山の法華経寺へ押入り、和尚をおどしつけて八百両の金をゆすり取ったのを手はじめに
顎十郎捕物帳:13 遠島船 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)