“にんべつちょう”の漢字の書き方と例文
語句割合
人別帳100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もともと切支丹宗キリシタンしゅう取り扱いの困難は織田信長おだのぶなが時代からのこの国のものの悩みであって、元和げんな年代における宗門人別帳にんべつちょうの作製も実はその結果にほかならない。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかも、養父——名ばかりの、御家人株の売手が拾歳とお下なので、うその年齢が出来上ったために、娘たちを妹にして幕府の人別帳にんべつちょうに記入して貰い、とにかく御直参にはなった。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
さりとて余りに身分違いの家と縁組するわけにもいかないので、親たちから土地の庄屋にたのんで、人別帳にんべつちょうをうまく取りつくろって、午年の娘を巳年の生まれと書き直して貰って置いた。
半七捕物帳:37 松茸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
信州全国曹洞宗そうとうしゅう四百三か寺に対抗して宗門人別帳にんべつちょう離脱の運動を開始したのは慶応元年のころに当たる。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)