“にゅうこ”の漢字の書き方と例文
語句割合
乳虎100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
屈従に慣れた女が、ふと乳虎にゅうこの怒りを発したように、血に渇いた眼が、ギラギラと貝殻のように輝くのです。
それもそのはず、滝は他に向って乱暴狼藉ろうぜきを極め、はばからず乳虎にゅうこの威をふるうにもかかわらず、母親の前ではおおきな声でものも言わず、灯頃ひともしころ辻の方に母親の姿が見えると、駆出して行って迎えて帰る。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)