“どうぼうちょう”の漢字の書き方と例文
語句割合
同朋町100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神田・同朋町どうぼうちょう。さらに晩秋には、神田・和泉町いずみちょう。その翌年の早春に、淀橋よどばし柏木かしわぎ。なんの語るべき事も無い。朱麟堂しゅりんどうと号して俳句に凝ったりしていた。老人である。
わいわい言いながら笠森稲荷の前から同朋町どうぼうちょうは水野大監物だいけんもつの上屋敷を通って、田町の往還筋へ出たころから、ぽつぽつ降り出した雨に風さえ加わって、八つ山下へ差しかかると
暢気のんきなもので別れて行った。意を了して、その頃同朋町どうぼうちょう店借たながりをしていた長屋に引返ひっかえして、残りの荷物をまとめたが、自分の本箱やら、机やら、二人のりには積み切れないで、引越車をまた一輛。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)