“てんきょういん”の漢字の書き方と例文
語句割合
癲狂院100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
牢獄か癲狂院てんきょういんか、どの道我が子は助からないのだ。彼の頭には陰惨な人生の両極がまざまざと描かれた。暗い考えが夜のように彼の心をとざして来る。
予審調書 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
最後にあの令嬢のくオルガンが、まるでこの癲狂院てんきょういんの建物のつく吐息といきのように、時々廊下の向うから聞えて来た。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そうでなければ、人々は口々に饒舌しゃべっていても世界は癲狂院てんきょういんかバベルの塔のようなものである。
言語と道具 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)