“てんきやうゐん”の漢字の書き方と例文
語句割合
癲狂院100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
癲狂院てんきやうゐんへ送られる迄、一度も弱みを見せなかつた兄、——さう云ふ兄がこの時だけはすすり泣きを始めたのでございます。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ダルドルフの癲狂院てんきやうゐんに入れむとせしに、泣き叫びて聴かず、後にはかの襁褓一つを身につけて、幾度か出しては見、見ては欷歔ききよす。余が病牀をば離れねど、これさへ心ありてにはあらずと見ゆ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)