“てつべん”の漢字の書き方と例文
語句割合
鉄鞭100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あたかもかの士官が兵士を指揮するがごとく、かの不慈悲にして残忍なる官吏は鉄鞭てつべんを揮い、これを苛責かしゃくし、これを強迫し、なんの容赦かこれあらん。なんの会釈かこれあらん。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
やっぱり「手に鉄鞭てつべんを執ってキサマを打つぞ」なんだろう。そう思うと彼は手を挙げたくなったが、考えてみるとその手は縛られていたのだ。そこで「手に鉄鞭を執り」さえもとなえなかった。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
いかに孟賁烏獲もうほんうかくの腕力に富むもその勢いを制するを得んや。ローマ社会の文弱におもむくや、いかに老カトーがこれを怒罵どばし、これを叱咤しったし、その鉄鞭てつべんを飛ばすもこれをいかんせんや。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)