“たるがき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
樽柿92.3%
樽柹7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大きな梨ならば六つか七つ、樽柿たるがきならば七つか八つ、蜜柑ならば十五か二十位食うのが常習であった。
くだもの (新字新仮名) / 正岡子規(著)
爛酔という想像から、熟柿じゅくしのような息を吹き、同時に面ざしも酒ぶとりのした樽柿たるがきのような赤味を想い浮べてみると案外にも、これは蛍を欺かんばかりの蒼白さなのです。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
市中に売っている樽柹たるがきなどは、どんなに熟れてもこんな見事な色にはならないし、こうやわらかくなる前に形がぐずぐずに崩れてしまう。主人が云うのに、ずくしを作るには皮の厚い美濃柹みのがきに限る。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)