“せんくしゃ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
先駆者71.4%
先駈者28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この記録者が犯人だったというトリックには、クリスティーの前に先駆者せんくしゃがあった。作者がスウェーデン人であったため、英米の読書界で問題にならなかったというにすぎない。
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
私は、うしろばかり注意していたので、この先駆者せんくしゃには、気がつかなかったのだった。
人造人間の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
少くも『浮雲』の作者は二十年、時代に先んじた先駈者せんくしゃであるといわねばなるまい。単に文章の一事だけでも、今日行われてる小説文体の基礎を築いた功労者であるといわねばなるまい。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
この小娘が未来に教育界の先駈者せんくしゃとなろうとしたのをさせなかったり——彼女に手習いを教えた女学者が、この子を養って自分の意志をつらぬかせたいと懇望したが許さなかったのだった。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)