“じんろう”の漢字の書き方と例文
語句割合
塵労100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、とにかく保吉は三十年後の今日こんにちさえ、しみじみ塵労じんろうに疲れた時にはこの永久に帰って来ないヴェネチアの少女を思い出している、ちょうど何年も顔をみない初恋の女人にょにんでも思い出すように。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
一切の塵労じんろうを脱して、その「死」の中に眠ることが出来たならば——無心の子供のように夢もなく眠ることが出来たならば、どんなによろこばしいことであろう。自分は生活に疲れているばかりではない。
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)