“じょうぐち”の漢字の書き方と例文
語句割合
錠口100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二百何十年来この木曾地方を支配するようにそびえ立っていたあの三むねの高い鱗茸こけらぶきの代官屋敷から、広間、書院、錠口じょうぐちより奥向き、三階の楼、同心園という表居間おもていま、その他、木曾川に臨む大小三
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「なにも驚くことはねえ、ただ少し頼みたいことがあって、さっきからここにかがんでいたのだ。——奥廊下へ渡る錠口じょうぐちのカギを貸してくれ」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼女の病気と邪推のさせるすすり泣きの声が、ようやく外にまで洩れて来た頃、彼方の錠口じょうぐちの端に、榊原平七さかきばらへいしちの姿が見えて、そこから告げた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)