“しるけ”の漢字の書き方と例文
語句割合
汁気100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの肥大な虫の汁気しるけという汁気はことごとく吸い尽くされなめ尽くされて、ただ一つまみの灰殻はいがらのようなものしか残っていなかった。ただあの堅い褐色かっしょくの口ばしだけはそのままの形をとどめていた。
簔虫と蜘蛛 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
汁気しるけのあるものをことごとく乾鮭からさけにするつもりで吹く。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
後者の人々は、味のよい和音、汁気しるけの多い連結、滋養分に富んだ和声、などばかりを問題にしたがっていた。あたかも菓子屋のうわさをでもするように、音楽のことを話していた。