“しゅんえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
春園25.0%
春怨25.0%
春燕25.0%
春苑25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
静かに、春園しゅんえんきんは、昼を啼きぬいていた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女性にあってはこれを春怨しゅんえんとも名づけていたが、必ずしも単純な人恋しさではなかった。また近代人のアンニュイのように、余裕の乏しい苦悶でもなかった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
春鴻しゅんこうの去るが如く、春燕しゅんえんの来るが如く、参勤さんきん交代の制によりて、江戸とその領地との間を去来したるの外は、日本国内の往来おうらい交通すら殆んど自由ならざりしなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかし、そうした春苑しゅんえんの女性たちも、袈裟の示した貞操のきびしさには、心のどこかで、何か女の真性に、水を浴びせられたような、心地がしたにはちがいない。