“しおけむり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
潮烟50.0%
潮煙50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甲板は気味わるいほど寂然ひっそりして、強風のもとに船体は傾斜したまま、盛んに潮烟しおけむりを浴びながらはしっていた。動揺は少し収まったけれど、それでも殆んどっていられないくらいだった。
そのうちにヤット波の絶頂まで登り詰めてホットしたと思う束の間に、又もスクリュウを一シキリ空転さして、潮煙しおけむり捲立まきたてながら、文字通り千仭せんじんの谷底へ真逆落しだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)