“さんがいびし”の漢字の書き方と例文
語句割合
三蓋菱100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「麻の切れはし……三蓋菱さんがいびしのご紋がついております……これには泥も血もついてはおりませんが」
亡霊怪猫屋敷 (新字新仮名) / 橘外男(著)
主将耕雲斎は「奉勅」の旗を先に立て、三蓋菱さんがいびしの馬印を立てた百人ばかりの騎兵隊がその前に進み、二百人ばかりの歩行武者の同勢は抜き身の鎗でそのあとから続いた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それは見台をわきにした座像ざぞうで、三蓋菱さんがいびし羽織はおりの紋や、簡素な線があらわした着物の襞襀ひだにも特色があったが、ことに、その左の手をくつろいだ形に置き、右の手で白扇をついたひざこそは先師のものだ
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)