“さなえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
早苗100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゞ、所々植付けられたばかりの早苗さなえが、軽いほのぼのとした緑を、初夏の風の下に、漂わせているのであった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
田の形、畔の形など現然として、春は誰がなすともなく苗代の種を蒔き、夏は早苗さなえを植え渡し、秋はまた誰刈るともなく穂切れて茎が残るといっている。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
三階の部屋から、丘の松、小山田の早苗さなえの風、嶺越しの青熒せいけいの麦野が眺められます。こゝはまた、それだけのもので、やはり所在なくて、宵寝をします。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)