“ごんべえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
権兵衛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
居間と客間との間の建具をはずさせ、嫡子権兵衛ごんべえ、二男弥五兵衛やごべえ、つぎにまだ前髪のある五男七之丞しちのじょうの三人をそばにおらせて、主人は威儀を正して待ち受けている。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「じゃ、名なし権兵衛ごんべえ?」も一人の十六、七の瓢箪ひょうたんのような形の顔をした口先のませた女がいった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
伊那の谷からの通路にあたる権兵衛ごんべえ街道の方には、馬の振る鈴音に調子を合わせるような馬子唄まごうたが起こって、米をつけた馬匹ばひつの群れがこの木曾街道に続くのも、そういう時だ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)