“くんぷう”の漢字の書き方と例文
語句割合
薫風100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌る朝は、夜の明けないうちから、津軽平つがるだいらの何十里に、笛太鼓の音が流れていた。初夏の薫風くんぷうに白いつばさを拡げて、青田の上を白鷺しらさぎが群游していた。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
みゑ子が手離しで歩きだしたと言って笑い、転んだと言っては騒ぎ、家のなかはいつも薫風くんぷう瑞雲ずいうんが漂った。
盗難 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
すると、右門は縁側でひと吹き千両の薫風くんぷうに吹かれながら、湯上がりの足のつめをしきりとみがいていましたが、にたりと微笑すると、いたわるようにいいました。