“きもざし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
胆刺50.0%
胆剌50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
次郎の体をかぶッて投げた途端に、あの胆刺きもざしの鋭い穂先ほさきが顔面のどこかを機敏に突いたか掠ッたかしたものと思われますが、何しろ雲霧は目が開けない。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かごが上がる。次郎は妙なことになったと思いながら、例の胆刺きもざしを杖について行列の一番あとからいてゆく。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その杖の先ッぽが、キラキラ光るふうなので、よく見ますと、鍛冶小屋の隅から持ち出してでも来たか、野獣を追う時に農家の者がよく使う、胆刺きもざしと呼ぶ野槍であります。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いざといわば、持って構えている胆剌きもざしの先で、雲霧の横っ腹を突ッとおしてやろうという物騒な態度に見える。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちょっとつまんで片づけるつもりか何かで、金右衛門がうッかり腕をまくり上げたせつなに、早くも次郎の胆剌きもざしの穂が胆をねらって無造作に突いてきました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なにを、こいつら。おいらの胆剌きもざしの味をなめたいか」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)