“かぶとちょう”の漢字の書き方と例文
カタカナ:カブトチョウ
語句割合
兜町100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昼間は二人とも日本橋兜町かぶとちょうの店に行き、いつも夜遅くに帰り、食事は三度とも店の方でするので、女中を一人も雇わずに、いわば男所帯で暮らしていたのである。
現場の写真 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
急に三吉は沈鬱ちんうつな心の底から浮び上ったように笑った。正太と一緒に坐って、兜町かぶとちょうの方のうわさを始めた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
兜町かぶとちょうの贔屓先へ出稽古に行った帰り道、寒さしのぎに一杯やり、新大橋から川蒸汽で家へ帰ろうと思いながら、雪の景色に気が変り、ふらふらと行く気もなく竈河岸へっついがしの房花家をたずねますと
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)