“おうりょく”の漢字の書き方と例文
語句割合
鴨緑100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鴨緑おうりょくを溶かした水は其根から根を洗って、無造作にすういと流れている。力強いうねりの外はろくに波も立たない。幅は狭いようでも四十間近くはあろう。
黒部川を遡る (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
鴨緑おうりょくを溶かした水が其下を泡立って流れて行く。両岸が露わな為に、上流に見るような凄味に乏しいのは物足らないが瀬の音は高かった。河原を上って今度はドスマという所にかかる。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
ぐ目の下に鴨緑おうりょく色の水を湛えた菅沼が手に届く程に近い。湖をめぐって鬱蒼たる針葉樹の梢が無数のほこを建てつらねたように、水際からひら地へ、ひら地から山腹へ、すくすくと立ち並んでいる。
秋の鬼怒沼 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)