“おあつらえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
御誂100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お前のように、楽屋でそんなことを言うもんじゃないぞい——見よや、日の出に鶴だ。丁度御誂おあつらえだ。これで袴を穿いて御覧、立派な万歳まんざいが出来るに」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「へえ御待遠さま、たんと御覧遊ばせ」と細君が鋏を主人に渡す時に、勝手から御三おさんが御客さまの御誂おあつらえが参りましたと、二個の笊蕎麦ざるそばを座敷へ持って来る。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しばらくすると第二のゴンゴンが鳴る。ちょっと御誂おあつらえ通りにできてる。それから階子段はしごだんを二つ下りて食堂へ這入る。例のごとく「オートミール」を第一に食う。これは蘇格土蘭スコットランド人の常食だ。
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)