“えっしゅう”の漢字の書き方と例文
語句割合
越州100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
越州えっしゅうどの、わかればもうそれでよいではござらぬか。ただ以後はわしの顔を覚えておいて、御門許しを願いたいものじゃて」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
わたくしは枇杷の花を見ると共に、ふと鳥居甲斐守とりいかいのかみの逸事をおもい出した。鳥居甲斐守は老中水野越州えっしゅうが天保改革の時、江戸町奉行の職に在り、一せいうらみを買って、酷吏こくりと称せられた人である。
枇杷の花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「チェッ! その件に越州えっしゅうが首を突っこんでおるのか……ウウム! それではまだ、てめえのいうとおり、おれも安心が早すぎたかも知れねえ! や! こりゃアこうしちゃあいられねえぞ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
これも沈思ちんしの時の癖で、越州えっしゅうはしきりに爪を噛んでいるのだ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)