“うるしど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
漆戸75.0%
漆扉25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お兄様だって御承知の通り、お兄様や漆戸うるしどと同期生だったんですって。
偽悪病患者 (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
係同心漆戸うるしど忠内は、三輪みのわの萬七に、主人妹お松を縛らせましたが、これは本當に奉行所への申譯だけのことで、一と月經たないうちに、そつと許して歸すより外に手段もない始末だつたのです。
その上で鉄柵扉を開いたとすると、それまで頭上の灯で妨げられていたものが、突然漆扉うるしどの上に不気味な姿となって輝き出すでしょう。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
しかし、色調を奪って、その眩耀ハレーションを吸収してしまうばかりでなく、それを黒と白の単色画モノクロームに、判然と区分してしまうものが、実にこの漆扉うるしど——すなわち黒鏡ブラックミラーなのでした。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
しかし、その点描法ポアンチリズムの理論と云うのは、この場合単に、分裂した色彩を綜合する距離を示したのみのことです。無論その色彩だけでは、朦朧もうろうとしたものがこの漆扉うるしどへ映るにすぎないでしょう。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)