“いまさ”の漢字の書き方と例文
語句割合
今更100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてそのドイツとイタリヤとは既にオットー一世が平定乃至ないしは攻略したものであったので、何も羅馬ローマ法王から今更いまさら頂戴する必要はないのであるが、それをれてやるような形式にして
ローマ法王と外交 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
今更いまさら、時世が変わったことを楯に、贅沢は出来ぬの、昔を今になすよしもがなとか、合宿にならなかったのが倖せだったなぞと、当り前の様に言うのは、まことに恩愛を忘れたものの言い方だ。
(新字新仮名) / 富田常雄(著)
娘はふと何気なく父の顔を目に入れると、そこにはゆるんだ村老の落ち窪んだ力のない眼の光があった。娘は父親がともすると頼りない足もとで、よろよろ坂を下りるのを今更いまさらのように見戍った。
みずうみ (新字新仮名) / 室生犀星(著)