“いっせつな”の漢字の書き方と例文
語句割合
一刹那100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
健三も一刹那いっせつなにわが全部の過去を思い出すような危険な境遇に置かれたものとして今の自分を考えるほどの馬鹿でもなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
長吉はその後姿うしろすがたを見送るとまた更に恨めしいあの車を見送った時の一刹那いっせつなを思起すので、もうなんとしても我慢が出来ぬというようにベンチから立上った。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
突きあたった一刹那いっせつなに感じたところでは、熊のような長い毛が一面に生えているらしかったというのである。
馬妖記 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)