“あきないぶね”の漢字の書き方と例文
語句割合
商船100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、思わず、おうむ返しに眼八の返辞が出たのは、胸で繰ッていた日数から推して、それが、ぴったりと四国屋の商船あきないぶねが、大阪表から阿波へさして出た日に符合ふごうしていたので。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「とにかく、まことにいい潮時に出向いてきたというもの、明日の夜、四国屋の商船あきないぶねへその弦之丞めが何も知らずに乗りこむとあれば、魚みずから網へ入ってくるようなものじゃ」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「四国屋の商船あきないぶねに法月弦之丞が乗りこむことを知っておるか。かれのほかにもう一人、お綱とやらいう女も一緒に、それへ便乗しようとしている彼らのたくらみを、存じてはおるまい」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)