“あおろう”の漢字の書き方と例文
語句割合
青蝋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一片の干貝のような耳、青蝋あおろうを彫りくぼませたようなまぶたのあたり、そして、紙のカビみたいな斑点はんてんまでが、浮いてきた。
と——どうだろう! 眉をしかめた形相ぎょうそう青蝋あおろうのような色に変らせて、グタッと、お米の肩へもたれてくる。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひたいへ手を入れて、孫兵衛、グーと無理にもちあげてみると、目をねむって、青蝋あおろうのような冷たい死顔、頬と耳のうらあたりに、爪でひッ掻いたような赤い筋……。と見ると——
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)