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『草の中』
ふりがな文庫
『
草の中
(
くさのなか
)
』
村から少し放れた寺の一室を借りた。そこでその夏を送ることにした。寺の芝生の庭には鐘樓と塔とがあつた。門には鐵の鋲を打つた大きな扉が夜でも重く默つて開いてゐた。塔の九輪の上には鳩がとまつてゐた。靜かな山寺である。寺には和尚が死んでゐなかつた。 …
著者
横光利一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「文壇 第一卷第一號」1924(大正13)年7月1日
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約5分(500文字/分)
朗読目安時間
約9分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
丈
(
せい
)
撞
(
つき
)
前
(
さき
)
叢
(
むら
)
亡
(
な
)
延
(
の
)
木目
(
もくめ
)
浴衣
(
ゆかた
)
深深
(
ふかぶか
)
蘚
(
こけ
)
館
(
やかた
)