古盃こはい
小人若うて道に倦んじ 走りて隱者を得しが如く 今われ山路の歸さ來つつ 木蔭に形よき汝をえたり。 表面は蛟龍雲を吐いて 神有の祕密をそめて見るや 裏面には伶人額をたれて 物思ひ煩ふなよび姿 才華悧悧たる眼ざしには 工匠が怨みもこもりけんよ。 …