浪曼的月評ろうまんてきげっぴょう
今月、雑誌を手にとるがいなや、自分が評家の立場であるなしにかゝはらず、待ちかまへて読んだものが、三つもあつたことは大変に愉快でした。それは、「早稲田文学」の、室生犀星作、弄獅子と、「中央公論」の、広津和郎作、一時代と、そして、「改造」の、眼 …