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『をみな』
ふりがな文庫
『
をみな
(
おみな
)
』
母。——異体の知れぬその影がまた私を悩ましはじめる。 私はいつも言ひきる用意ができてゐるが、かりそめにも母を愛した覚えが、生れてこのかた一度だつてありはしない。ひとえに憎み通してきたのだ「あの女」を。母は「あの女」でしかなかつた。 九つくら …
著者
坂口安吾
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「作品 第六巻第一二号」1935(昭和10)年12月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約11分(500文字/分)
朗読目安時間
約19分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
尋
(
ひろ
)
狂
(
ふ
)
理由
(
いわれ
)
仰有
(
おっしゃ
)
将又
(
はたまた
)
彳
(
たたず
)
急
(
せ
)
恂
(
まこと
)
異体
(
えたい
)
窖
(
あなぐら
)