一粒の粟ひとつぶのあわ
○ 或る芝生に、美くしく彩色をした太鼓が一つ転っていた。子供が撥を取りに彼方へ行っている間、太鼓は暖い日にぬくまりながら、自分の美くしさと大きさとを自慢していた。 すると丁度その時頭の上を飛んで行った小鳥が、何かひどく小さいものを彼の傍に落 …