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『鏡の中の月』
ふりがな文庫
『
鏡の中の月
(
かがみのなかのつき
)
』
二十畳あまりの教室に、並べられた裁縫板に向って女生徒たちが一心に針を運んでいた。 あけ放された窓々から真夏の蝉の声が精力的に溺らすように流れ入った。校庭をとりまく大きい樫の樹の梢は二三日前植木屋の手ですかされたばかりなので、俄かにカランと八 …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「若草」1937(昭和12)年10月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約15分(500文字/分)
朗読目安時間
約25分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
梳
(
くし
)
劈
(
き
)
顰
(
しか
)
団扇
(
うちわ
)
屡々
(
しばしば
)
所謂
(
いわゆる
)
皎々
(
こうこう
)
莫迦
(
ばか
)
雀斑
(
そばかす
)