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天井裏
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てんじょううら
ふりがな文庫
“
天井裏
(
てんじょううら
)” の例文
(たしかにそうだわ。例の重要物件は、旦那様の懐中を出て、あの空気抜きの
網格子
(
あみごうし
)
をあげて、
天井裏
(
てんじょううら
)
に隠されたのにちがいない!)
什器破壊業事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そこで何だか今まで頭をぶっつけた
低
(
ひく
)
い
天井裏
(
てんじょううら
)
が
無
(
な
)
くなったような気もするけれどもまた
支柱
(
しちゅう
)
をみんな
取
(
と
)
ってしまった
桜
(
さくら
)
の木のような気もする。今日の
実習
(
じっしゅう
)
にはそれをやった。
或る農学生の日誌
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
宗十郎が
煤
(
すす
)
けた
天井裏
(
てんじょううら
)
を見上げながら覚束ない
挨拶
(
あいさつ
)
をするのに無理もないところもあった。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
宮は無力な
落人
(
おちゅうど
)
にすぎない。身一ツ
高野
(
こうや
)
を
恃
(
たの
)
んで来られたのだ。これを
扶
(
たす
)
けぬのは仏心にそむく。——一山の衆議はすぐきまって、宮は、大塔とよぶ
大伽藍
(
だいがらん
)
の
天井裏
(
てんじょううら
)
に
匿
(
かくま
)
われた。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
買い求めると番頭に
見咎
(
みとが
)
められぬように
棹
(
さお
)
と
胴
(
どう
)
とを別々に
天井裏
(
てんじょううら
)
の
寝部屋
(
ねべや
)
へ持ち込み
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
まったく、どこの
地下室
(
ちかしつ
)
にも、
天井裏
(
てんじょううら
)
にも、教会にも、お
城
(
しろ
)
にも、
酒造
(
さけつく
)
り
場
(
ば
)
にも、
製粉所
(
せいふんじょ
)
にも、そのほか人間の住んでいるところなら、ありとあらゆるところに住んでいたものです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
助
(
たす
)
からぬ
命
(
いのち
)
と
思
(
おも
)
ったねずみは、また
天井裏
(
てんじょううら
)
のすみかに
帰
(
かえ
)
ることができました。
ねずみの冒険
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ここでいちばん
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いに
猫
(
ねこ
)
と
戦
(
たたか
)
って、うまく
勝
(
か
)
てば、もうこれからは
世
(
よ
)
の中に
何
(
なに
)
もこわいものはない、
天井裏
(
てんじょううら
)
だろうが、
台所
(
だいどころ
)
だろうが、
壁
(
かべ
)
の
隅
(
すみ
)
だろうが、
天下
(
てんか
)
はれてわれわれの
領分
(
りょうぶん
)
になるし
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
突然白け切った夜の
静寂
(
せいじゃく
)
を破って、けたたましい音響が
迸
(
ほとばし
)
る。
毒々
(
どくどく
)
しい
青緑色
(
せいりょくしょく
)
の
稲妻
(
いなずま
)
が
天井裏
(
てんじょううら
)
にまで飛びあがった。——
電路遮断器
(
サーキット・ブレッカー
)
が働いて切断したのだった。
白蛇の死
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ところどころ、川べりの方の
家並
(
やな
)
みが
欠
(
か
)
けて
片側町
(
かたがわまち
)
になっているけれど、大部分は水の眺めを
塞
(
ふさ
)
いで、黒い
煤
(
すす
)
けた
格子
(
こうし
)
造りの、
天井裏
(
てんじょううら
)
のような低い二階のある家が両側に
詰
(
つ
)
まっている。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と——それはまぎれもなく、
天井裏
(
てんじょううら
)
で
膝
(
ひざ
)
を突かれた
曲者
(
くせもの
)
が、小川の水で
傷手
(
いたで
)
を洗っているのだ。頭から足のさきまで、
烏
(
からす
)
のように
黒装束
(
くろしょうぞく
)
をした
隠密
(
おんみつ
)
の男、すなわち
徳川家
(
とくがわけ
)
からまわされた
菊池半助
(
きくちはんすけ
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
煉瓦
(
れんが
)
などが、ボールほどの大きさに
砕
(
くだ
)
かれ、
天井裏
(
てんじょううら
)
を
露出
(
ろしゅつ
)
し、
火焔
(
かえん
)
に焦げ、地獄のような
形相
(
ぎょうそう
)
を
呈
(
てい
)
していたが、その他の町では、
土嚢
(
どのう
)
の山と防空壕の
建札
(
たてふだ
)
と高射砲陣地がものものしいだけで
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その日の午前五時には本部から特別の指令があるということを同志の
林田橋二
(
はやしだはしじ
)
からうけたので僕は
早速
(
さっそく
)
、
天井裏
(
てんじょううら
)
にもぐりこみ、秘密無線電信機の
目盛盤
(
ダイヤル
)
を本部の印のところにまわしたところ、果して
人造人間殺害事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
雑音が、またも
天井裏
(
てんじょううら
)
の高声器から降ってきた。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
井
常用漢字
小4
部首:⼆
4画
裏
常用漢字
小6
部首:⾐
13画
“天井”で始まる語句
天井
天井張
天井板
天井窓
天井持
天井睨
天井石
天井絵
天井釣
天井際