“傷手”の読み方と例文
読み方割合
いたで100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女のためにも重い傷手いたでを負わせたあの騒動をお思いになると、積極的な御行動は取れないで院は忍んでおいでになったのであるが
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
神のごとき純なお千絵に、生涯の傷手いたでを与えて去ることは、かの女を幸福にすべく起った初志をみずから裏切っていないだろうか。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは傷手いたでに肉がもり上ってきているような感じだった。そしてひそかにほっとしたのだが、二三日たつと閑子はまたミネの部屋に入ってきた。
妻の座 (新字新仮名) / 壺井栄(著)