“傷痕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きずあと88.7%
しょうこん8.1%
きず1.6%
きづあと1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは迷信に発したにもせよ、確かにスパルタ式の訓練だった。このスパルタ式の訓練は彼の右の膝頭へ一生消えない傷痕きずあとを残した。
しかし、薄弱なるさまよいの子には、逆境の魔が小石一つ彼に投げても、彼は生涯の傷痕しょうこんに持って、容易にいつでも自分から落伍してゆく。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
手の甲の傷痕きずにしても、トランクの男の無罪を証する時間のことにしても、或は覗き眼鏡を取りはずしている時に発見した怪しい人影についても、その他種々いろいろな点で
湖畔亭事件 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
和上のきづ二月ふたつきで癒えたが、其の傷痕きづあとを一目見て鎌首かまくびを上げたへびの様だと身をふるはせたのは、青褪あをざめた顔色かほいろの奥方ばかりでは無かつた。其頃在所ざいしよ子守唄こもりうたに斯う云ふのが流行はやつた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)