“傷寒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうかん75.0%
しやうかん25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
九七 飯豊いいでの菊池松之丞まつのじょうという人傷寒しょうかんを病み、たびたび息を引きつめし時、自分は田圃に出でて菩提寺ぼだいじなるキセイ院へ急ぎ行かんとす。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
原因はどこにあるかわかりませんが、広い意味で、傷寒しょうかんの一種といっていいでしょう。それにかなりの心労もありますからな。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「まだありますよ。此春は主人の金兵衞が傷寒しやうかんわづらつて、危ないと言はれましたが、喜三郎はその枕元に付きつきりで、六十日の間帶も解かなかつたさうですよ」
傷寒しやうかんの病に紛れ無く、且は手遅れの儀も有之、今日中にも、存命覚束なかる可きやに見立て候間、詮方せんかた無く其旨、篠へ申し聞け候所、同人又々狂気の如く相成り
尾形了斎覚え書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)