“餘波”のいろいろな読み方と例文
新字:余波
読み方割合
なごり76.5%
よは17.6%
あまり5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今(いま)は餘波(なごり)さへもない其(その)戀(こひ)を味(あぢ)つけうために! 卿(そなた)の溜息(ためいき)はまだ大空(おほぞら)に湯氣(ゆげ)と立昇(たちのぼ)り、卿(そなた)の先頃(さきごろ)の呻吟聲(うなりごゑ)はまだ此(この)老(おい)の耳(みゝ)に鳴(な)ってゐる。
北八(きたはち)は、にやり/\、中流(ちうりう)に至(いた)る頃(ころほ)ひ一錢蒸汽(いつせんじようき)の餘波(よは)來(きた)る、ぴツたり突伏(つツぷ)して了(しま)ふ。危(あぶね)えといふは船頭(せんどう)の聲(こゑ)、ヒヤアと肝(きも)を冷(ひや)す。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
雫(しづく)の餘波(あまり)、蔓(つる)にかゝりて、玉(たま)の簾(すだれ)の靡(なび)くが如(ごと)く、頓(やが)てぞ大木(たいぼく)を樹上(きのぼ)つて、梢(こずゑ)の閨(ねや)を探(さぐ)り得(え)しが、鶴(つる)が齊眉(かしづ)く美女(たをやめ)と雲(くも)の中(なか)なる契(ちぎり)を結(むす)びぬ。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)