“先頃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さきごろ64.7%
せんころ26.5%
さきころ5.9%
いつか2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いま餘波なごりさへもないそのこひあぢつけうために! そなた溜息ためいきはまだ大空おほぞら湯氣ゆげ立昇たちのぼり、そなた先頃さきごろ呻吟聲うなりごゑはまだこのおいみゝってゐる。
ことにバクテリアなどは先頃せんころまで度々たびたび分類学者が動物の中へ入れたんだ。今はまあ植物の中へ入れてあるがそれはほんのはずみなのだ。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
道翹だうげうこたへた。「豐干ぶかんおつしやいますか。それは先頃さきころまで、本堂ほんだう背後うしろ僧院そうゐんにをられましたが、行脚あんぎやられたきりかへられませぬ。」
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
伯母さんは先頃いつか怒ったけれども、御機嫌が直ったと見えてお春さんの結婚式に来た。年寄なんて子供見たような者だそうだ。来たばかりじゃない。お春さんに上等の指輪をくれた。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)