芸人げいにん)” の例文
旧字:藝人
よく、たびから、やってくる芸人げいにんが、月琴げっきんや、バイオリンや、しゃく八などをらして、むらにはいってくることがありました。
愛は不思議なもの (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたくしほどの芸人げいにんが、手前みそに狂言きょうげん功能こうのうをならべたり、一座いちざの役者のちょうちん持ちをして、自分からひんを下げるようなことはいたしませぬ。
太夫たゆうめておどったとて、おせんの色香いろかうつるというわけじゃァなし、芸人げいにんのつれあいが、そんなせまかんがえじゃ、所詮しょせんうだつはがらないというものだ。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
と、ここに竹童ちくどうが、にわか芸人げいにん口上こうじょうをうつして、べんにまかせてのべ立てると、万千代まんちよはじめ、とんぼぐみ、パチパチと手をたたいて無性むしょうにうれしがってしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きえちゃんとわか姉さんという二人の竿上さおのぼりの芸人げいにんなかよしになっていましたが、きえちゃんの方が、その前の日から目まいがして、その日の芸が出来そうもなくなりました。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
芸人げいにんかい!)
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
また諸国しょこく雑貨ざっかあきなみせなどが、ならんでいます。ここに、なつ晩方ばんがたであって、芸人げいにんが、手風琴てふうきんなどをらし、うたをうたって、往来おうらいながしていました。
お父さんの見た人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしは自分を芸人げいにんだとはちっとも思ってはいなかったけれど、見物のひどい冷淡れいたんさがわたしをがっかりさせた。
あなた様には、わが殿をもって、ひたすら信長公の御機嫌を取りむすぶおとぎ芸人げいにんやからと同視しておいでられますか。明智日向守様ともある武門を、それでよいとお考え遊ばすのか。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
少年しょうねんは、いえかえってから、今日きょういけのほとりでマンドリンのいたが、芸人げいにんでもきたのかしらんとはなしました。すると、おかあさんが、かおいろえて
愛は不思議なもの (新字新仮名) / 小川未明(著)
なんでも世界でもっとも高名な芸人げいにんが出る——それはカピのことであった——それから『希世きせいの天才なる少年歌うたい』が出る。その天才はわたしであった。
城内じょうない仲間ちゅうげんなどのうわさによると、近ごろ、蛾次郎のやつめ、この馬場ばばの近所で水独楽みずごまというのをまわし、芸人げいにんのまねをして、ぜにをもらっては買いいをして歩きまわっているそうだが
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたしはハープをとり、かれを感動させようと思って、名高い小唄こうたを歌った。すると芸人げいにんどうしのするようにかれはわたしにおせじを言った。かれはりっぱな才能さいのうを持っていた。
芸人げいにんならたねもあろうが、貴公きこう、どうしてあの独楽こまを、やり石突いしづきですくい取ったか、あんなはなれわざは本職ほんしょくの独楽まわしでもやれまいと思うが、ふしぎなかくしげいを持っておられるな
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なるほど、これはうまいものだ。ふつうの芸人げいにんではできないことだ。なにか、ふか研究けんきゅうをつまなければ、こんな人間にんげんばなれのしたげいはされるものでない。」こうは、つくづく感心かんしんして
二人の軽業師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
芸人げいにんが長いズボンをはくものではないように思われた。公衆こうしゅうの前へあらわれるには、短いズボンをはいて、その上にくつ下をかぶさるようにはいて、レースをつけて、色のついたリボンをむすぶものである。
「おまえさん、やはり芸人げいにんでやっていくつもりかい」