“狐色”の読み方と例文
読み方割合
きつねいろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小屋の前の亜麻をこいだ所だけは、こぼれ種から生えた細い茎が青い色を見せていた。跡は小屋も畑も霜のために白茶けた鈍い狐色きつねいろだった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
醤油をたっぷりつけて狐色きつねいろにこんがり焼けてふくれているところなぞ、いかにもうまそうだったが、買う気は起らなかった。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
程よく焼けて焦げた皮をそっくりぎ、狐色きつねいろになった中身のしずくを切って、花鰹はながつおをたっぷりかけるのですが、その鰹節かつおぶし醤油しょうゆ上品じょうぼんを選ぶのでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)