“狐格子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きつねごうし69.2%
きつねがうし30.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぎい……とふいに、白旗しらはたみや狐格子きつねごうしがなかからあいた。そして、むっくり姿をあらわしたのは、なんのこと、鞍馬山くらまやま竹童ちくどうであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それら、花にもうてなにも、丸柱まるばしらは言うまでもない。狐格子きつねごうし唐戸からどけたうつばりみまわすものの此処ここ彼処かしこ巡拝じゅんぱいふだの貼りつけてないのは殆どない。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
だんちるやうにりたときくろ狐格子きつねがうし背後うしろにして、をんな斜違はすつかひ其處そこつたが、足許あしもとに、やあのむくぢやらの三俵法師さんだらぼふしだ。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
庭園の隅の休憩所に擬した物に壁へ鍵の手に狐格子きつねがうしめぐらしその上に刷硝子すりがらす角行灯かくあんどうを掛けて中に電灯をけ、その前に一脚の長椅子を据ゑて周囲にあかい小菊を植ゑたのなどが其れだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)