“法師”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほふし29.4%
ほうし20.6%
ぼうし17.6%
はふし8.8%
ぼっち8.8%
ぼうず5.9%
ぼし2.9%
はうし2.9%
ばうず2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
面當つらあてがましくどくらしい、我勝手われがつて凡夫ぼんぷあさましさにも、人知ひとしれず、おもてはせて、わたしたちは恥入はぢいつた。が、藥王品やくわうぼんしつゝも、さばくつた法師ほふしくちくさいもの。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それから、この法師ほうしには、「みみなし法一ほういち」というあだ名がつき、びわの名手めいしゅとして、ますます名声めいせいが高くなりました。(昭2・6)
壇ノ浦の鬼火 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
梧桐あおぎりの緑をつづる間から西に傾く日がまだらにれて、幹にはつくつく法師ぼうしが懸命にないている。晩はことによると一雨かかるかも知れない。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
をとこをんな法師はふしわらは容貌かほよきがきぞとは色好いろごのみのことなりけん杉原すぎはららうばるゝひとおもざしきよらかに擧止優雅けにくからずたがても美男びなんぞとゆればこそは
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
おふくろは死ぬ、それから半年ばかりのうちに姉もつゞいて死んだので、久松は一人法師ぼっちになってしまいました。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
赤門ではその日がちょうど休日やすみであった。お庄はさらに伝通院横にある、大黒の小さいお寺へ行って、そこに出張っている法師ぼうずに見てもらうことにした。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お気の毒さまと言ひながらずつと這入はいるは一寸法師ぼし仇名あだなのある町内の暴れ者、傘屋の吉とて持て余しの小僧なり、年は十六なれども不図ふと見るところは一か二か、肩幅せばく顔少さく
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
法師はうしのはしと心得こゝろゑたるよりは、そゞろになまぐさおぼゆるぞかし、龍華寺りうげじ大和尚だいおしよう身代しんだいともふとりたるはらなり如何いかにも美事みごとに、いろつやのきこと如何いかなる言葉ことばまゐらせたらばよかるべき
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
其池そのいけは、あいちやんの身長せいが九しやくばかりにびたときに、法師ばうずになつたいけです。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)