小遣錢こづかひせん)” の例文
新字:小遣銭
しかしそれをたれてはなかつた。それでもかれ空虚から煙草入たばこいれはなすにしのびない心持こゝろもちがした。かれわづか小遣錢こづかひせんれて始終しじうこしにつけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
苛々いら/\しながら、たわいのない、あたかぼんとお正月しやうぐわつ祭禮おまつりを、もういくると、とまへひかへて、そして小遣錢こづかひせんのないところへ、ボーンと夕暮ゆふぐれかねくやうで、なんとももつ遣瀬やるせがない。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
手桶てをけすだけのことだから資本もとでいらないかはりにはまうけうすいのであるが、それでも百姓ひやくしやうばかりしてるよりも日毎ひごとえた小遣錢こづかひせんれるのでもうしばらくさうしてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
煙草入たばこいれ虚空からであつた。かれ自分じぶん體力たいりよく滅切めつきりへつ仕事しごとをするのにかなくなつて、小遣錢こづかひせん不足ふそくかんじたとき自棄やけつたこゝろから斷然だんぜんそのほどすき煙草たばこさうとした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)