“墓原”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はかはら83.3%
はかばら16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
墓原はかはらへ出たのは十二時すぎ、それから、ああして、ああして、と此処ここまであいだのことを心に繰返して、大分だいぶんの時間がったから。
星あかり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ただ眼は大勢おおぜいの見物の向うの、天蓋てんがいのように枝を張った、墓原はかはらの松を眺めている。その内にもう役人の一人は、おぎんの縄目をゆるすように命じた。
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
船藏ふなぐらがついちかくつて、安宅丸あたかまる古跡こせきですからな。いや、ういへば、遠目鏡とほめがねつたで……あれ、ごろうじろ——と、河童かつぱ囘向院ゑかうゐん墓原はかばら惡戲いたづらをしてゐます。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これを見ていかり心頭に発し、屍体を投げ棄てて大喝一番『吾が天業を妨ぐるかッ』と叫ぶなり、百倍の狂暴力をあらわし、組み付いて来た男を二三人、墓原はかばらにタタキ付け
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)