“墓地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼち87.9%
はかち6.1%
はかじ3.0%
カンポサンタ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いやあ。さっぱりございませんな。どなたも、ずっと見えませんですよ。あまり静かで、墓地ぼちのような気がしてまいりますわい」
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その桃に向って、きざまに、ふと見ると、墓地はかちの上に、妙見宮の棟の見ゆる山へ続く森の裏は、山際から崕上がけうえを彩って——はじめて知った——一面の桜である。
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一つ置いた墓地はかじので。——尤も倒れたのを引出した事は知っていますが、……それが、この塔婆です。戒名は御婦人です。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
族長カボラルは聖句も読みあげ、死人のかかとに油を塗り、柩の蓋をすると、六人のコルシカ人は柩をかつぎあげ、低い声で鎮魂歌レクエイムを合唱しながら墓地カンポサンタの方へ、夕星の瞬く丘の横道をゆるゆるとのぼっていった。