“遠目鏡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とおめがね66.7%
とほめがね33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女の行水ぎょうずいしている処を隣りの屋根から遠目鏡とおめがねのぞいている画なんぞあって面白そうだが少しも解らない、『源氏』よりは難かしいもんだと率直に答えた。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
露地が、遠目鏡とおめがねのぞさま扇形おうぎなりひらけてながめられる。湖と、船大工と、幻の天女と、描ける玉章を掻乱かきみだすようで、近くあゆみを入るるにはおしいほどだったから……
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たまには二頭馬車などの通ることもあり、騎馬の人の通ることもある。珍らしいものの通るときには、宝泉寺まで走つていつて遠目鏡とほめがねでそれを見た。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
船藏ふなぐらがついちかくつて、安宅丸あたかまる古跡こせきですからな。いや、ういへば、遠目鏡とほめがねつたで……あれ、ごろうじろ——と、河童かつぱ囘向院ゑかうゐん墓原はかばら惡戲いたづらをしてゐます。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)